こんにちは。櫻學舎の富永です。
中学校3年生のみなさん!私立入試が終わり、残すところ後期公立入試のみとなりました。今日で残り12日となりました。
公立高校を受験する生徒さんは最後の追い込みですね!くれぐれも体調管理には気をつけて頑張ってくださいね 🙂
さて今回はエデュケーショナルネットワークさんの「宮城県公立高校 入試分析」のセミナーを受講してきました。少しでもみなさんの受験勉強に役立てられたら幸いです。
教科 | 今年の入試の特徴 | 難易度(昨年と比較) | その他注目したい点 |
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国語 | 選択問題と記述問題の難易度の二極化が進んだ。 出題形式はほぼ例年通り。 | 特に大きな変化なし。 | ❝人口知能❞や❝環境問題❞などのテーマを扱った素材文が増えた。 「漢文」の出題は一段落。 |
数学 | 思考系問題を出題する県が増えた一方で、基礎力重視の問題の割合も増加。 途中式や考え方の記述も増えてきた。 | 全体的にはやや易化の傾向。 特に、今まで難度の高い入試を行っていた県は基本問題の割合が増えている。 | 難易度の二極化が加速。 「図形」や「関数」の超難問の出題は大幅に減った。 「資料の整理」や「方程式」では、問題文の長文化傾向が進み、読解力も問われるように。 |
英語 | ここ数年加速していった文法問題の難化は一段落し、文法・読解力などの基礎力を問う問題が増えてきた。 | リスニングの難化が目立つが、全体的に大きな変化なし。 | グラフや資料の読み取り、最新テーマの素材文の出題は増加傾向に。 「英作文」は自分の考えを書く問題が主流になってきた。 |
理科 | 記述問題の出題数が全国的に増加。 内容も正確な知識を必要とする、難易度の高いものが中心に。 | 出題内容や出題形式によって大きく何度が変わる県が多く、全体的に不安定。 | 出題内容は❝新出単元優先で出題❞から、❝しばらく出題していない単元から出題に変わったため、経年変化を注視する必要あり。 |
社会 | 記述問題の出題内容は昨年と大きく変わらず、定番の問題が決まってきた。 | 特に大きな変化なし。 | 教科書改訂の影響を最も大きくうける教科のため、2017年度入試は注意が必要。 |
2020年度に現存するセンター試験が廃止され、新たに「高等学校基礎学力評価テスト(仮称)」に変わることはご存知の方もいらっしゃると思います。
そこで問われる「思考力」「判断力」「表現力」、2020年ならまだ先の話と思いきや、全国的に高校入試問題から変わり始めているんです!
広島県では事前通告なしで、記述問題の割合が3割→7割に増えたとか・・・知識を問う問題から知識をどう生かすかが大切になってきます。
教科 | 今年の入試の特徴 | 難易度(昨年と比較) | その他注目したい点 |
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国語 | 問題構成は変化なし。 作文は3つのキャッチコピーから1つ選んで理由を書く問題を出題。 | 古典や表現の問題が解きやすくなったため、やや易化。 | 書き抜きと選択問題中心の問題構成で、解きやすい問題が並ぶ高得点入試。 上位生は記述問題でしか差がつかない。 |
数学 | 第二問が連立方程式の穴埋めに。 条件整理が必要な問題が増えた。 | 中下位層でも解きやすい問題が減り、平均点は大幅に下がった。 | 難問は最終問のみだが、基本問題レベルの問題は少ない。 幅広い知識が必要な入試。 |
英語 | 第二問で単語補充問題を出題。 全体的な記述量が増えた。 | 左記の理由もあり、平均点はやや下がった。 | 記号問題は減ったが、基本問題中心の構成で難易度は高くない。 上位生は高得点争いに。 |
理科 | 問題構成は変化なし。 「質量パーセント濃度」を出題し、新出単元は一通り出題が終わった。 | 選択肢の内容がやや難化したこともあり、平均点は下がった。 | 1つの選択肢の中で2つの要素を当問題が増えたため、全体的な文章量が増加。 選択肢の難化は進む可能性大。 |
社会 | 問題構成は例年通り。 第五問は歴史と地理の融合問題を出題。 | 特に大きな変化なし。 | 地理分野の出題割合が高いのが特徴。 記述は1問あたりの記述量は多いが、正答率は高め。 |
宮城県の高校入試では問題の構成に大幅な変化は見られませんでした。今年は事前通告も特になく、大幅な変化は見られなさそうです。先日行われた前期試験でも国語・数学・英語において構成に大きな変化は見られませんでした。過去問対策は必須ですね!
ここで注目していただきたいのが、数学と英語の得点の分布です。数学で7割を超えている生徒の割合は、全体の8.6%に対して、英語で7割を超えている生徒の割合は、全体の42.5%とかなり大きな差が見られます。
これはどういうことか?
はい、英語で点数取れないと致命的ということです。
比較的点数の取りやすい英語は対策必須ですね!
学力レベルに合わせた学習が不可欠!
- 第一問で問われる計算問題で基礎力をつけ、平均点をクリアする!第一問・第二問は難化が進む可能性があるため、他県入試を含めて繰り返し演習し、確実に得点する!
- 定番の「1次関数」(グラフの利用)・「平面図形」(円と三平方の定理の利用)を徹底対策!典型題が出題される「図形の証明」も対策必須!
- 「1次関数」「平面図形」の難問対策に力を入れる!正答率10%前後の問題で対策し、90点超えを目指す!
【対策】
1~2問出題される図形の難問以外は典型題が並ぶが、全体的に難化傾向にあるため、典型題を確実に解けるようにしておくことが必須。上位校を目指すなら関数・図形の強化が必要不可欠。
「文法力」「語彙力」を重視した学習が必要!
- 基本的文法&単語の習得が最重要課題!基礎力の強化に重点を置き、リスニングと選択問題で確実に得点する!
- 「語順整序」「英問英答」対策で得点力アップ!他県入試も参考に、低正答率問題の対策を行う!2016年から出題の「単語補充」も対策必須!
「日本語記述」「英作文」対策で高得点を目指す!他県入試で、新傾向の問題にもチャレンジ!
【対策】
基本的な文法事項の定着を問う問題が大半を占めるため、中下位生は文法に特化した学習が効果的。上位生は「日本語記述」「英作文」などの記述問題に力を入れる必要あり。
宮城県の英語の入試問題は東京書籍(NEW HORIZON)一本から出題されています。つまり、NEW HORIZONで出てくる単語は確実に押さえておいてくださいね!
また、数字や月、曜日などの英単語の空所補充が出題される中、正答率が低いので今一度確認しておきましょう。
記述問題でしか得点差は生じない!
現代文→「言語事項」と「表現に関する問題」の配点が26点と高いので、対策は必須!上位生は記述対策が高得点のカギになる!
古典→典型題中心の出題のため、入試までにより多くの古典に触れておくことが重要に!上位生は他県入試で記述対策をしておきたい!
作文→比較的自由度の高い問題を出題するため、学校のレベルに合わせた完成度を目指す必要あり!
【対策】
上位生は高得点争いが予想されるので、「記述問題」対策に重点を置いた学習が必須。平均点を狙うなら「言語事項」「記号・書き抜き問題」での失点をいかに減らすかに重点を置く必要あり。
基礎の積み重ねが得点につながる!
- 選択問題と用語記述中心の問題構成のため、4分野のバランスが取れた基本重視型学習が必要不可欠!
- ”正しい組み合わせを答える”問題が増加傾向にあるため、原理・原則の正しい理解が必要に!選択肢の長文化が進む可能性が高いので、問題の処理能力も問われる入試になる!
上位生は1分野計算系問題と併せて、正確な説明が求められる記述問題の対策も必要に!
【対策】
出題形式が一問一答に近いので、基礎知識をしっかりと定着させることが最重要課題。難化傾向にある記述や計算問題は、他県の最新入試に取り組み実戦力をつける。
基礎力重視の学習で確実に得点する!
- 各大問に1問ずつある記述問題以外は、ほぼ記号問題を出題!知識を問う問題が大半を占めるので、基本事項の定着が最優先課題!配点の高い地理・公民は特に重点的に対策が必要!
- 記述問題は知識が必要な、難度の高い問題が出題される!他県の最新入試での対策は必要不可欠!
上位校を狙うなら90点近い得点が必要!他府県入試を参考に、時事問題や地理・公民の新出内容の対策もしておきたい!
【対策】
用語記述と選択問題が大半を占めるため、一問一答的な知識の習得は必要不可欠。上位生は「図表の読み取り」「記述問題」の対策が得点力アップにつながる。
宮城県の社会の配点は
地理→40点
歴史→32点
公民→28点
宮城県の地理の配点が高いのは、世界地理・日本地理しっかり出るからなんですね!受験生のみなさんは世界地理・日本地理しっかり対策を行いましょう!
また時事問題対策としては、今年度からスタートした「18歳選挙」に関連して、選挙の問題が出題される可能性が高いのでは??実際に今年度行われた大学入試等で選挙の問題が社会だけではなく、英語長文でも出されているところがありました!要チェックですね!!