最近は理科の実験では定番となり、大会まで開かれる「ペットボトルロケット」についてお話します。
その原理とは、難しく言えば「水を少し入れて空気を加圧状態に入れ圧縮して…」と長々説明出来ます。
しかし、意外と近くにあるこのペットボトルロケット現象に気付いていないのかもしれません。
言われてみると?
あるんです。
誰でも「炭酸飲料」を飲んだことはあるのではないでしょうか?
少なからず「開けた光景」を目にした方は多いはずです。
この時、その炭酸飲料がペットボトルで偶然揺すられたり振られたりしていて、開けた瞬間に「うわーっ」と泡が噴き出た事はありませんか?
実はこれ、ペットボトルロケット現象の一部とも言えるものなのです。
炭酸飲料というのは、実は糖分のある飲料に二酸化炭素を混ぜて作っています。
人間が吐く息とは違い、純粋な(人工的に生成された)二酸化炭素です。
これがいわゆる「シュワっとさわやかな」感じを引き立てるのですが、飲んだ瞬間に喉で飲料の中にある二酸化炭素を感じそれを炭酸として判断しています。
簡単に言うと、水からガスが出ているのです。
これが振られたりするとボトル内で水分とガスが分離します。
蓋がされている訳ですから、密閉された空間でガスが逃げ場を失い、実はボトルは段々とガスで膨らんでいるのです。
この状態で蓋を開けると???
そう、泡が噴き出てきて大変な事になりますよね。
この原理を利用して実は昔、蓋を飛ばすなんて遊びが流行ったりもしました。
飲める量がだいぶ減っちゃいますけどね。
この時、ペットボトルロケットで言う「飛ぶ部分」は軽い方の「蓋」となります。
この原理を逆さまにして、蓋側を固定しボトル部分を飛ばすのが実験で行う「ペットボトルロケット」なんです。
実際の実験では炭酸飲料は使いませんが、先に出てきた「圧縮」という言葉があります。
これが炭酸飲料で言うところの「ガス」に当たる訳です。
水を少量入れ、穴を空け空気入れを接続した蓋(固定)にボトルを付けます。
空気入れを上下に動かして、中の圧力を高めます。(空気を圧縮して入れる)
この時炭酸飲料で言えば「ペットボトルを振っている」状態です。
そして、一定の圧がかかった状態で蓋を外すと?蓋は固定されていますから、そうでないボトルの方は飛んでいきます。
これが炭酸飲料を使ったペットボトルロケットの原理を理解する方法です。
どうですか?
意外と身近にあるでしょう?
何となく蓋を開けるペットボトルの飲料ですが、味方と考え方を変えると意外な共通点が見えてきたりします。
生活に即した実験を見ていくと理科や科学は本当に面白いですよね。