【高校数学の基礎】絶対値の意味と場合分けをやさしく解説!

こんにちは、櫻學舎です。
この春、高校生になったAさん。数学の授業が始まり、初めて「絶対値のある式の“場合分け”」という内容に触れました。

「先生、今学校の数学で“絶対値のある式の解き方”を習っているんですけど、よくわかりません…」
そんな声をよく聞きます。
でも大丈夫。絶対値の考え方を一緒にゆっくり復習すれば、自然と理解できるようになります。
絶対値ってなに?
まず、絶対値とは「数直線上の原点からの距離」のことを指します。
たとえば、
- |3| = 3(3は原点から3だけ離れている)
- |-3| = 3(-3も原点から3だけ離れている)
つまり、正でも負でも「0からどれだけ離れているか」が絶対値なんです。
このように、絶対値は「符号に関係なく大きさだけを示すもの」と考えるとわかりやすいです。
絶対値のはずし方
絶対値記号「| |」の中がプラスの数であることが明らかなときは、そのまま外せます。
逆に、マイナスになることが明らかな場合は、「−1をかけて符号を反転させて」外します。
具体例
- |√2 – 1| = √2 – 1 (√2 ≒ 1.414 → 正なのでそのまま)
- |3 – π| = –3 + π (π ≒ 3.14 → 結果は負なので反転)
「場合分け」が必要なとき
では、次のような絶対値の式ではどうでしょう?
|x|
このとき、xが正か負かわからないので、絶対値をそのまま外すことができません。
こういうときに必要なのが「場合分け」です。
絶対値 |x| の場合分け
- x ≧ 0 のとき:|x| = x
- x < 0 のとき:|x| = –x
このように、xの符号に応じて処理を分けて考えるのが「場合分け」です。
例題で理解しよう:|x – 2| の場合分け
x – 2 の符号が変わるのは x = 2 のところです。
つまり、x ≧ 2 のときと、x < 2 のときで分けて考えます。
- (i)x ≧ 2 のとき:|x – 2| = x – 2
- (ii)x < 2 のとき:|x – 2| = –(x – 2) = –x + 2
これが「絶対値のある式を場合分けで解く」基本の考え方です。
まとめ
- 絶対値とは「原点からの距離」を表す
- 絶対値記号の中身が明らかに正ならそのまま、明らかに負なら符号を反転して外す
- 中身が正か負かわからないときは、条件に応じて「場合分け」する
高校数学では、絶対値を含む式がたびたび登場します。でも、この考え方をしっかり身につけておけば、どんな問題にも落ち着いて対応できるようになります。
最初は戸惑っても大丈夫。一緒に少しずつ慣れていきましょう!