皆さんこんにちは、角田渉です。
今回は、英文法の中でも難関なIFについて解説したいと思います。
難しいだけにここを抑えると周りと差をつけることができます。
頑張っていきましょう!!
仮定法のイメージは「現実離れ」。
「事実ではない」あるいは「可能性がとても低い」、それがイメージです。
すごく特殊なケース?
いいえ、そうではありません。私たちは日常かなり頻繁に、この種の現実離したできごとを話題にしているんです。
「(恋人と別れたばかりの人が)ああ、よね子がここにいてくれたら」「(今お金がない人が)ああ、今100億円もってたらなあ」「(陸上の高跳びの選手が)股下が10メートルあったらゼッタイ金メダルなんだけど)」
ほら、いくらでもそんな例はあるでしょう?
仮定法の作り方はまだ気にしないでください。まずは仮定法が使われる例をながめて「現実離れ」のニュアンスに慣れていきましょう。
A: It’s a beautiful house but it needs a lot of work.
B: If I were you, I wouldn’t buy it.
A:いい家なんだけどたくさん手直しが必要だな。
B:僕なら買わないだろうな。
Bが仮定法の文。どうしてここで仮定法が使われるのか、わかりますか?
うん。簡単ですよね。
「僕が君だったなら( If I were you)」。
現実には、僕は僕で君は君なんだから、こんなことは起こりっこありません。
「現実離れ」の仮定法が使われなくてはならないんですよ。
ちなみに、If I were youは決まり文句。
同じ内容を次のように言うこともよくあります。
In your place, I wouldn’t do such a thing.
If I were in your shoes, I wouldn’t do such a thing.
(僕が君の立場ならそんなことしないだろうな)動詞wish(~だといいんだけど)は後続文に仮定法をとり、「(起こっていない,起こりえないことを望んでいる」状態をあらわしたいときに使われます。
次の例文を見てみましょう。
A: I wish I had a really flashy sports car.
B: Why?
A: Then all the girls would want to go out with me.
B: Dream on!
A:すっげー派手なスポーツカーもってたらなぁ。
B:どうして?
A:そしたら女の子みーんな僕とデートしたがるだろうから
B:はいはい、夢見てれば?
訳を見てみましょう。「今、スポーツカーがあったらなぁ」という意味です。
過去のできごとについて述べている文ではありませんね。
少し仮定法に慣れてきたかな?
それではここで、仮定法ではない文との意味の違いを考えてみましょう。
[1]If you touch me, I will scream.
[2]If you touched me, I would scream. [仮定法]
(触ったら叫ぶわよ)の2つの文に話し手の「態度」の違いが感じられたなら仮定法のニュアンスがついていますよ。
[1]は無色透明の「もし触ったなら」。話し手はとくに、触るとも触らないとも思っていません。そうした気持ちが入っていない単なるif。ところが、
[2]には話し手の「見込み」が色濃くまとわりついています。話し手はね、「触らない」と思っているんですよ。「そんなことは起こらないだろうけど…」が言外に響いています。
仮定法の「現実離れ」を「過去形」で表現することについて
では、仮定法はどうやって作るのでしょうか。先ほどの例文を思い出してみましょう。
I wish I had a really flashy sports car.
(すっげー派手なスポーツカーもってたらなぁ)現在について述べているのに過去形が用いられています。上の例も「(今)もってたらなぁ」ってことですよね。
さて、一体なぜこんなことが起こっているのでしょうか。
それは、仮定法が「現実離れ」を示す形だからですよ。
過去形の距離感が「過去のできごと」をあらわすだけではなく「控えめ表現」や「丁寧表現」 で用いられているからなのです。
いかがでしたでしょうか?
仮定法のイメージは「現実離れ」です。
「現実離れ」と言っても、SFとか夢物語とかではなく、ごく身近なものでも使用します。
このイメージさえつかめば、仮定法はマスターできますよ(*^^*)
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