櫻學舎の高橋です。
今回はピノキオが人間になった場合の体における変化について考えてみます。
人形のピノキオは、悪いおこないをしてしまい、一度は鼻が伸びたりロバになりかけたり大変な目に会います。
しかし最後は自分を生み出してくれたゼペットさんを助け、優しくて強い心を持つことができました。
そして女神さまの魔法で人間になることができました。
そんなハッピーエンドの物語で有名な「ピノキオ」ですが、その後、具体的に人形から人間になって日常生活はどう変わったのでしょう?
ピノキオの人形時代と人間時代の体を比較しながら、代表的な変化を解説したいと思います。
人形は人間と同じ数だけの関節を作ったとしても、カクカクとした動きしかできません。
膝なら膝の関節のみを動かし、ぎこちなく歩きます。
反対に人間は、足一つ上げる動作でも、複数の関節と筋肉が複雑に関係しあっています。
骨の継ぎ目は場所によって形は様々ですが、基本的な構造として、一方の骨はお皿のようになっていて、もう一方の骨は丸くなっています。
そしてその間には関節軟骨というクッションがあり、さらに関節周りには二枚の膜があり、骨の継ぎ目がカクカクしないような潤滑剤を分泌してくれたり、血管や神経が通っていたりします。
このような親切な仕組みに加え、関節が壊れないように、副じん帯、じん帯、筋肉、腱たちがピノキオの関節を守っています。
おそらく人形だったころは、関節部分は木で、間にクッションも潤滑剤もありませんからかなりすり減って折れやすかったでしょう。
女神さまが人形ピノキオに魔法をかけた時、彼の体の表面にある変化が訪れます。
皮膚ができて、汗の穴ができたのです。
人形は暑くても平気ですが、人間は汗をかかないと体温を下げることができません。
汗腺にはエクリン線とアポクリン線という二種類の線がありますが、体温を下げるのはエクリン線の役目です。
思春期になるとアポクリン線が発達し、油を含んだ汗を分泌します。
アポクリン線は毛の付け根にあり、全身ではなく体の一部にあります。
なぜこのような汗をかくのか諸説ありますが、特に脇の下等からアンドロステロンという男性ホルモンを分泌することがわかっており、フェロモンのような役割をしていると言われています。
内臓の役割は、消化吸収、排泄、酸素を取り込む、血液の循環などですが、内臓ができたことでピノキオに起こったことをたくさん挙げていてはきりがないので、今回は胃にフォーカスしてみようと思います。
胃には胃酸といわれる食べ物の消化を助ける強力な酸がありますが、この胃酸は人間が恐怖と怒りを感じると分泌が少なくなることが分かっています。
その他にも、胃と心の結びつきには多くの研究がされています。
人形時代に食べ物を食べていたのかはわかりませんが、ピノキオがまた悪いおこないをして怖い目に会うと、人形時代と違って消化が悪くなってしまうので要注意ですね。
いかがでしたか?
人間の体というのは人形とちがって本当によくできていることが分かったと思います。
ちなみにピノキオだけでなく、人間でも嘘をつくと鼻が膨らんで若干伸びることがあるようなので、嘘をつく際は気をつけましょう。
[su_box title=”本日もありがとうございました!” style=”bubbles”]今回はピノキオを題材にしてみましたが、別の物語と勉強を繋げてみても面白いと思いますよ!何か質問がありましたらいつでも気軽にどうぞ![/su_box]
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