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【実話】「勉強ができなくて悔しい」中学生の涙から学んだこと|櫻學舎の教室で起きた小さな奇跡

こんにちは、櫻學舎です。

今回は、ある土曜日の夜に教室で起こった、ちょっと切なくも心を打つ出来事をご紹介します。

日々の指導の中で生徒の成長を感じる瞬間は多々ありますが、この日は特別でした。勉強の「悔しさ」に本気で向き合う姿に、私自身が学ばされた日でもあります。

目次

19時半、教室に響くすすり泣き

とある土曜日、時刻は19時半を過ぎたころ、その時僕は教室でいつも通り事務作業をしていました。

そうすると、どこからか鼻をすする音が聞こえてきました。

最初は花粉かなと思っていましたが、よくよく聞いてみると、すすり泣いているようにも聞こえてきました。

おかしな雰囲気に感じた僕は、その音のする方に行ってみると、女子生徒の鈴木さん(仮)がブースの中で問題集を前に顔を覆って泣いているのです。

鈴木さん、どうしたの?

鈴木さん

……

鈴木さんはうつむきながら、ただただ泣いていました。

僕が来ると我慢していたものが切れたのか、小さいながらも声を出しながら泣きだしました。

す、鈴木さんどうしたの?

鈴木さん

……

それでも何も言ってくれません。

仕方がないので、担当していた講師にどうしたのか聞いてみると、担当講師は何もしていない、時間制限でテストを解かせていたらいきなり泣き出してしまったと言っているだけです。

もう一度鈴木さんの所に行き、本当にどうしたのか、プレッシャーを感じてしまったのか、と聞いてみました。

そうすると、鈴木さんはすこしずつ口を開き、こんな事を言いました。

泣き出した理由は…「分からないのが悔しい」

鈴木さん

今、問題演習やってたんですけど、こんな問題がわからない自分が悔しくて…。

え、問題が解けなくてないちゃったの?本当?

鈴木さん

….はい。分からない自分が情けなくて。

僕は、信じられませんでした。

勉強で分からなくて、泣く。

こんな子がいるのか、と。

ですが、話をしているうちに、「ああ、本当なんだな。」と感じました。

この子は真正の負けず嫌いで、この時やっとこの子がどういう子なのか分かった気がしました。

そこからはなんとか落ち着かせようとあの手この手で笑わせたり、「こんな子は他にいない」など褒めたりして、彼女は落ち着きを取り戻していきました。

「勉強が分からなくて悔しい」と泣く子もいる

僕は鈴木さんに、ものすごく未来を感じました。

今までの僕の鈴木さんの印象は、明るくて話好きな子くらいの印象しかありませんでした。

そんな彼女が、勉強が分からなくて、悔しくて泣く。

誰にも負けなたくないという強い思いがある、負けず嫌いとはこういう事なんだなと中学校の女の子から教えてもらうなんて思いもしませんでした。

僕自身、勉強が分からず悔しくて泣いた事はあるかと考えてみたら、そんな事は一度もありませんでした。

恐らく、受験の合格発表の時は誰しもがそうゆう体験があっても、普通の小テストレベルでこんな事はないと思います。

彼女には他の誰にも負けないものを持っています。

僕たち大人の仕事は、彼女らの個性をつぶそうとせず、良いところも悪いところも包み込んで成長を見守る事なんだと思います。

その後、鈴木さんはいつもの彼女に戻り、赤い目を隠そうともせず大きな笑顔で講師と話を弾ませていました。

まとめ|子どもたちの「本気」を見逃さない大人でありたい

勉強ができなくて悔しくて泣く——これは、全ての生徒が持っているわけではない、とても貴重な「情熱」の証です。

このエピソードを通じて私たちは、「勉強が苦手」な子にも、「悔しい」と思える心が宿っていることを思い出しました。

櫻學舎は、そうした一人ひとりの思いに気づき、寄り添える教室であり続けたいと心から思います。

そして保護者の皆さまにもお伝えしたいのは、お子さまの涙には、大人が思う以上の「意味」があること。

私たち講師と共に、子どもたちの未来を、温かく見守っていけたら嬉しいです。

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