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通知表が変わる?「主体的に学習に取り組む態度」が評定から除外される方針に

2025年7月4日、文部科学省は「主体的に学習に取り組む態度」(以下、主体的態度)を通知表の評定に入れないという方針を正式に示しました。

この変更は、次の学習指導要領から反映される予定で、教育現場や保護者の間でも大きな話題になっています。

櫻學舎では、このニュースが生徒の学習姿勢や保護者の対応にどう影響するのか、わかりやすく解説します。

目次

「主体的態度」は何だったのか?

現在の通知表では、たとえば中学校であれば以下の3つの観点で成績がつけられています。

  1. 知識・技能
  2. 思考・判断・表現
  3. 主体的に学習に取り組む態度

このうち「主体的態度」は、ノート提出の頻度や授業中の発言、課題提出の丁寧さなど、“努力”や“やる気”を見て評価されていました。

しかしこの評価には、以下のような課題も指摘されていました。

  • 教員の主観が入ってしまいやすい
  • 努力しても成果に反映されにくい子が不利になる
  • 評価のための記録作業が先生にも生徒にも負担
  • 不登校の生徒が「主体的でない」と評価されてしまうリスク

これからはどう変わるの?

文部科学省は、こうした課題に対応するために方針を見直しました。

主な変更点

  • 「主体的態度」は通知表の成績(評定)には入れない
  • 今後は「知識・技能」「思考・判断・表現」の2つをもとに成績を出す
  • 主体的な姿勢は“観点としては残る”が、“成績には入らない”
  • 特に良い取り組みが見られた場合には、観点に〇をつける形で記録可能

保護者としてどう受け止めればいい?

多くの保護者が心配するのは、「やる気が評価されないって、どうなの?」という点ではないでしょうか。

たしかに、子どもの努力や前向きな姿勢が点数として評価されることは、親としてもうれしいことです。

しかし一方で、努力の“見え方”が子どもによって異なるのも事実です。

今回の見直しは、「努力を軽視する」というよりも、「努力の評価をより丁寧に、主観を排除して見ていこう」という方向へのシフトだと受け止めることができます。

櫻學舎としては、以下のように考えています。

  • 努力は成績以外の形でしっかり見守っていく
  • 日々の面談や声かけの中で、「頑張っていたね」「粘り強かったね」と伝える
  • 通知表がすべてではない。プロセスを大切にする学びが本来の姿

生徒の皆さんへ

通知表に書かれる「数字」や「段階評価」はたしかにわかりやすいですが、あなた自身の“学ぶ力”を本当に映し出せているかというと、限界があります。

評価の方式が変わっても、「自分の頑張りを振り返る力」「納得できるまで粘る姿勢」は、将来にも通じる大切な力です。

  • 受験で成功する人は、最後まで諦めずに努力した人です。
  • 社会に出て活躍する人も、自分で考え、動ける人です。

私たちは、あなたの努力をしっかり見ています。
そして、「がんばってみよう」と思えた瞬間そのものが、何よりの成長です。

櫻學舎としての対応と指導の工夫

今回の通知表の評価見直しを受けて、櫻學舎では次のような方針で生徒の「主体的な学び」をサポートしていきます。
成績には反映されないかもしれませんが、私たちはその「姿勢」と「努力」を見逃しません。

① 努力や学習態度を“見える形”でフィードバック

授業や面談の中で、生徒の「頑張っている様子」や「粘り強さ」をしっかり観察し、言葉にして伝えます。

  • 「前よりも質問が増えたね」
  • 「宿題の精度が上がってきているよ」
  • 「最初は苦手だったけど、最後までやりきったね」

こうした“声かけ”を積み重ねることで、生徒自身が「見てもらえている」「自分の頑張りは意味がある」と感じられるようにします。

② 自己評価・振り返りを取り入れ、自信につなげる

定期的に「自己評価シート」や「振り返りワーク」を行い、生徒自身が「できるようになったこと」「努力したこと」を言語化します。

  • 自分で成長に気づくことで、学びに主体性が生まれる
  • 数字ではなく“プロセスの記録”を残すことで、成長が実感できる
  • チューターとの共有で、次の目標設定にもつながる

③ 評価されなくてもやる意味を“学び方”から伝える

「やったって成績に入らないなら意味ない」という気持ちが出てくるのは当然です。

だからこそ私たちは、「どうやって勉強すれば身につくか」「どんな姿勢が将来につながるか」を、日々の指導の中で具体的に伝えます。

たとえば、

  • 暗記だけでなく、どう覚えたか、なぜそう思ったかを考える
  • 苦手な問題にどう取り組むかで、成長の度合いが変わる
  • コツコツ型の努力が、テストや入試で一番力を発揮する

というように、“学びの質”を上げることを重視します。

④ 家庭とも連携し、「評価に出ない成長」を共有

通知表には載らなくても、子どもたちは日々、目に見えないところで努力し、少しずつ成長しています。
櫻學舎では保護者の方とも連携し、以下のような情報を共有しています。

  • 面談報告で「最近の頑張り」や「自信がついた様子」を伝える
  • 苦手克服や学習姿勢の変化を具体的に共有
  • 進路や志望校の相談に際しても、数値以外の成長も踏まえてアドバイス

このように、櫻學舎では「評価が変わる」ことを前向きなチャンスととらえ、生徒一人ひとりの“見えない力”にしっかり向き合っていきます。

まとめ

今回の報道で明らかになった「主体的に学習に取り組む態度」の評定除外の方針は、多くの保護者や教育関係者にとって衝撃的だったかもしれません。

しかし、私たちが本当に大切にすべきなのは、“成績にどう影響するか”だけでなく、子どもたちがどのように学び、成長していくかという「学びの中身」です。

櫻學舎では、通知表に反映される・されないにかかわらず、生徒一人ひとりの努力や学びの姿勢にしっかりと寄り添い、その成長を支えていきます。

子どもたちが「学ぶ意味」を見失わず、自信を持って前に進めるよう、これからも家庭と連携しながら丁寧にサポートしてまいります。

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