東北学院大学「心理行動科学科」とは?特徴・偏差値・入試情報・サポート体制まで徹底解説!

「人の心って、どうしてこんなふうに動くんだろう?」
「誰かを支えたい、でもそのために何を学べばいいんだろう?」
そんな“人への関心”や“支えたいという思い”を出発点に、本格的に心理や人間の行動を学びたい人におすすめなのが、東北学院大学・人間科学部「心理行動科学科」です。
心理学をベースに、スポーツ科学や社会学も組み合わせながら、人の心と行動を多角的に捉えるユニークなカリキュラム。
国家資格「公認心理師」へのステップや、調査・教育・福祉など幅広い分野への進路が開けることでも注目を集めています。
この記事では、心理行動科学科の学びの特色・偏差値・入試情報・取得可能な資格・進路まで、受験前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
心理・行動・社会を科学で深く学びたいあなたに、ぴったりの学科かもしれません。
心理行動科学科とは?|3分野を融合した新しい学び
東北学院大学の「心理行動科学科」は、人間の“こころ”と“ふるまい”を科学的に捉える学問分野です。ただの「心理学科」ではありません。心理学を中心にしながらも、スポーツ科学・社会学の要素を統合し、人を立体的に理解する学びが展開されています。
この学科では、主に次の3つの領域を組み合わせて、人間を多面的に探求します。
- 臨床(こころのケア)領域:ストレス・不安・適応など、カウンセリングやメンタルヘルスの基礎を学ぶ
- 個人(こころとからだ)領域:性格・感情・行動・身体のつながりを科学的に理解する
- 社会(ひととひと)領域:家族・友人・集団・文化・メディアなど、人間関係や社会構造における心理を探る
このように、「個人」と「社会」を結ぶ橋渡しができるのが心理行動科学科の最大の特徴です。
また、スポーツ心理学や行動科学の視点を通じて、身体や感情の反応から心の状態を読み取る実習も取り入れられています。カウンセリング・教育・福祉・スポーツ指導・マーケティングなど、将来の進路に直結する多彩な応用力が身につくのもこの学科の強みです。
「人を理解したい。でも一方向ではなく、いろんな角度から深く知りたい」
そんな学びを求める人にとって、心理行動科学科は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
偏差値・倍率・入試情報|共テ利用にも対応、戦略がカギに

心理行動科学科の偏差値や倍率は、東北地方の中堅私大の中でもやや高めの水準にあります。心理系の人気と、学科独自の学びの広がりから、近年注目度が高まっている学科の一つです。
偏差値と得点率の目安(2025年度入試時点)
- 偏差値:45.0(スタディサプリ進路調べ)
- 共通テスト得点率(目安):約70%
- ※あくまで目安のため、年度や方式によって変動します
入試方式は多様で、戦略が立てやすい
心理行動科学科の入試は、以下のように複数の方式から選べるのが特徴です。
- 一般選抜(A・B・C日程):国語・英語・数学・理科から2科目選択(配点比率あり)
- 共通テスト利用選抜(Ⅰ・Ⅱ期):2教科 or 3教科型、得点比率に注意
- 学校推薦型選抜:評定平均値の基準あり、課題文型小論文+面接
- 総合型選抜(旧AO)※選抜型により要確認
これらの方式に加えて、科目選択や配点比率の違いが合否に直結するため、出願前に各入試日程と受験科目を照らし合わせた対策が重要です。
倍率は1.1~2.5倍程度(年度・方式による)
入試倍率は年度によって差はありますが、おおむね以下のような傾向です。
- 一般選抜:1.2〜1.5倍前後
- 共通テスト利用型:方式によっては2倍超える年もあり
- 推薦・総合型:非公開ながら評定基準でふるいがけされる傾向
難関ではないが、人気があり油断は禁物というのが心理行動科学科の入試難易度の特徴です。
取得できる資格と将来の道

心理行動科学科では、心理学の知識や調査・分析力を活かして、将来さまざまな分野で活躍できる土台を作ることができます。心理職を目指す人はもちろん、教育や福祉、企業、公務員など、進路の選択肢は多岐にわたります。
まず、学部卒業時に取得できる代表的な資格が「認定心理士」です。これは日本心理学会が認定する資格で、心理学の基礎知識と技能を修得したことを証明するものであり、民間企業や自治体、各種試験で有利に働くことがあります。
また、「公認心理師」は国家資格として注目されており、医療・福祉・教育・司法の現場で心理支援を行うための資格です。取得には大学院への進学が必要ですが、心理行動科学科ではこの資格取得を視野に入れたカリキュラムを整えています。学部のうちに必要な履修条件を満たしておくことで、大学院進学後にスムーズに資格取得を目指すことが可能です。
さらに、社会の動きや人々の意識を調査・分析する力を証明できる「社会調査士」や、所定の科目を履修することで「中学・高校の保健体育教員免許状」の取得も可能です。心理学だけでなく、身体・運動・教育に関心がある学生にとっても、多様なキャリアの入り口が開かれています。
卒業後の進路としては、福祉施設や教育現場、公務員(市町村職員・警察・矯正施設など)への就職のほか、一般企業の営業・人事・販売・企画職など、対人スキルが求められる場面で心理学の素養が高く評価されます。また、心理カウンセラーやスクールカウンセラー、臨床心理士を目指して大学院に進学する学生も年々増加しています。
加えて、東北学院大学ではキャリアセンターによる支援体制も充実しており、心理職をはじめとした多様な進路に対応する資格取得講座や就職ガイダンスが用意されています。
「人を理解し、支える力」を育てるこの学科では、心理の専門職に限らず、人間を相手にするあらゆる仕事に応用可能な学びができるのです。進路がまだはっきりしていなくても、「人や社会に関わりたい」という気持ちがあれば、自分らしいキャリアがきっと見つかります。
五橋キャンパスと学修環境
心理行動科学科は、2023年4月に開設された「五橋キャンパス」で学びます。このキャンパスは仙台駅から徒歩圏内に位置し、交通の便がよく、通学しやすい都市型の立地が魅力です。
五橋キャンパスは、文系学部の教育・研究の中心として設計された新しい校舎群と学びの空間が特徴で、心理行動科学科の学びを支える環境も整っています。特に、心理学の実習や行動観察を行うための実験室や演習室、PCルーム、学修スペースなどが充実しており、座学にとどまらない“体験型”の学習が可能です。
また、学生同士や教員との距離が近くなるよう、ゼミ中心の教育スタイルも重視されています。少人数制の演習では、自分の考えを発表したり議論したりする中で、論理的思考力やコミュニケーション力を鍛えることができます。1・2年次からレポートやプレゼンテーションを経験することにより、3・4年次の専門ゼミや卒業研究にもスムーズに移行できます。
図書館や食堂、カフェスペースも併設されており、快適な学習・生活環境が整っているのも大きなポイントです。心理学や人間科学に関する専門書・雑誌も豊富に揃っており、自主学習を進めたい学生にとって理想的な環境が用意されています。
都市の中で学びながら、落ち着いた空間で自分のペースで心理学を深められる──
それが五橋キャンパスにおける心理行動科学科の大きな魅力です。
入学後の成長イメージとサポート体制

人間科学部 心理行動科学科では、入学直後から卒業後まで、段階的かつ実践的な学びと手厚いサポートで、学生一人ひとりの「成長」を支援しています。単なる知識の習得にとどまらず、自分自身の理解、他者との関わり、社会との接点を実感しながら、確かな力を伸ばすことができます。
1年次:土台づくりと自己理解の深化
1年次は、心理学・行動科学・人間科学の基礎をバランスよく学びながら、自分の興味や適性を探る期間です。導入ゼミや基礎演習を通して「レポートの書き方」「データの見方」「調査の進め方」など、大学で学ぶための基本スキルをしっかりと身につけていきます。
さらに、「心理学とは何か」「人の行動はどう理解されるのか」といった問いに触れることで、自分自身や他者への理解が深まることが、学ぶ意欲の原動力となっていきます。
2~3年次:専門的な学びと実践力の養成
2年次以降は、自分の関心に合わせて「心理」「行動」「人間」の3分野を横断的に学べるカリキュラムが本格化。調査演習、データ分析、実験など実践的な授業も増え、知識を“使う力”が育っていきます。
- 心理:感情、発達、臨床など心のメカニズム
- 行動:行動観察、社会心理、集団・組織など
- 人間:福祉、教育、文化など人間全体の理解
また、3年次からは就職や進学を見据えたキャリア支援がスタートし、自己分析や面接対策などの個別サポートも本格化します。
4年次:卒業研究と将来への踏み出し
最終学年では、自分でテーマを設定し、データを集め、論理的にまとめ上げる「卒業研究」に挑みます。研究室での少人数指導や教員との密なやりとりを通して、自分の学びの集大成を形にするプロセスは、多くの学生にとって大きな自信につながります。
このように、学びは常に「自分で考える・調べる・表現する」ことを求められるため、社会に出たときにも役立つ論理的思考力・表現力・問題解決力が自然と身についていきます。
また、東北学院大学では学生支援体制も充実しています。教員との距離が近く、ゼミや演習ではいつでも相談できる雰囲気が整っており、学びや進路の不安を一人で抱え込む必要はありません。さらに、キャリア支援センターによる進路相談や資格取得支援、ガイダンスなども定期的に実施されており、就職や進学の準備も手厚くサポートされています。
“知ること”で終わらず、“理解し、行動できる自分”へと成長できる――
それが、心理行動科学科の学びの大きな特長です。
こんな人におすすめ
東北学院大学の心理行動科学科は、心理学だけにとどまらず、行動科学・スポーツ科学・社会学の視点を融合して「人間」を多面的に理解する学科です。そのため、明確に心理職を目指す人だけでなく、「人の心やふるまい」に関心のある幅広いタイプの学生に向いています。
たとえば、次のような興味や志向を持っている人におすすめです。
- 人と関わるのが好き、人間関係のしくみに興味がある
家族・友人・職場など、なぜ人はそのように行動するのかを学びたい人 - 誰かの支えになる仕事がしたい
教育・福祉・カウンセリング・医療など、人を支える道を考えている人 - 自分の性格や感情を分析してみたい、深く理解したい
自己理解を深めたり、他者との違いを知りたいと考えている人 - スポーツ・身体・メンタルの関係に関心がある
スポーツ心理学や行動の科学的分析に興味を持っている人 - 将来の進路はまだ決めていないが、人文・社会科学系に興味がある
まずは「人」に関わる学びを深めながら、自分の進路を見つけていきたい人
さらに、実験・観察・調査などの“手を動かして学ぶ体験”が豊富なので、受け身の勉強ではなく、自分で考えて行動することが好きな人や、学びに主体的になれる人にもフィットします。
「心の仕組みを知りたい」も立派な動機。
そこから始まる学びの道が、将来につながる確かな第一歩になる学科です。
まとめ|“人を知る力”を未来に活かす、心理行動科学科の魅力
東北学院大学人間科学部・心理行動科学科は、心理・行動・社会という3つの視点を融合させ、人間を多面的に理解する力を育てる学科です。偏差値は中堅〜やや高めながら、入試方式が多彩で受験戦略が立てやすく、学びの幅と深さの両立を目指せる環境が整っています。
実験や調査を通して実践的に学ぶカリキュラム、ゼミ中心のきめ細かな指導、そして新しい五橋キャンパスという好環境。さらに、心理職だけでなく教育・福祉・公務員・ビジネスなど、幅広い進路に対応している点も大きな魅力です。
「人の心を知りたい」「誰かを支える力をつけたい」――そんな思いを出発点に、確かな知識と実践力を身につけ、自分らしい未来を切り拓いていける場所。それが、心理行動科学科です。
心理学を学ぶことは、人を理解すること。そして同時に、自分自身を知ることにもつながります。興味の一歩から、人生を変える学びが始まるかもしれません。