【令和8年度】宮城県高校入試の偏差値を徹底比較!昨年度との違いと今後の対策ポイント

「今年の合格ラインって、去年と同じでいいの?」
「模試で偏差値60って、何点取ればいいの?」
そんな疑問を持つ中学生や保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、宮城県の受験生にとって欠かせない「新みやぎ模試」の偏差値表(令和7年度版・令和8年度版)をもとに、実際にどう変わったのかを比較・解説します。
見た目には小さな変化でも、合格ラインは確実に“数点”ずつ上昇しており、特にトップ校を狙う生徒にとっては1問のケアレスミスが命取りになる時代です。
受験まで残り半年。このタイミングで最新のデータをもとに、学習戦略を見直してみませんか?
「新みやぎ模試の偏差値表」ってどんなもの?
宮城県の中学生にとって、進路選びの指針となる「新みやぎ模試」。その中でも特に重要なのが、偏差値と得点の関係を示した一覧表です。
この表では、「偏差値」と「得点」から、どのくらいの点数でどの高校に合格できそうかを予測できます。ポイントは以下の2列。
- 60%列:10人中6人が合格できる目安。
- 80%列:10人中8人が合格できる、安全圏ライン。
毎回の模試での得点と照らし合わせることで、今の自分の立ち位置や、これから必要な対策が明確になります。
今年の大きな変化とは?


令和8年度の最新データを見ると、県内の受験率が70.0%から70.2%へ微増、そして特に仙台圏の受験率は73.3%から75.1%へと大きく上昇しました。
いったいこの「受験者の増加」が、何を意味するのでしょうか?
それは、同じ偏差値を取るために必要な得点が上がったということ。
受験する人数が増えるほど、同じ偏差値を取るのが難しくなります。
つまり、競争が少しずつ厳しくなっているということです。
その結果、次のような“点数の底上げ”が起こりました。
比較ポイント | R7年度 | R8年度 | 増減 |
---|---|---|---|
偏差値70の60%ライン | 440点 | 444点 | +4点 |
偏差値60の60%ライン | 350点 | 352点 | +2点 |
昨年と同じ得点では、安全圏とは言えなくなっている学校も出てきています。
その他の点数が上がった理由
- 模試や入試の形式に慣れた生徒が多くなってきている
- 夏前の段階で早めに仕上がっている生徒が増えている
- 上位校を狙う層が着実に「取りこぼしを減らしてきている」
これらの要因によっても、60%合格ライン(=ボーダー)でも必要な点数が去年より高くなっているという状況です。
“たった数点”が、合否を分ける世界
「2点〜4点の差くらいで何が変わるの?」と思う人もいるかもしれません。
ですが、入試は1問で合否が分かれる厳しい世界。
実際に、小問1つの正誤で進学先が変わるケースも少なくありません。
この微妙な変化に気づき、早めに対策を打てるかどうかが、来年春の結果に直結します。
「もう少し丁寧に見直していれば……」と後悔しないよう、今から“1問の重み”を意識しておくことが大切です。
公立トップ校の動向(偏差値66以上)
仙台二高・一高・三高といった県内屈指の進学校では、例年どおり高い偏差値を維持していますが、令和8年度は60%得点目安が軒並み「+3点」ほど上昇しています。
つまり、トップ校を狙うには、
「ケアレスミス3問分」が合否を左右する年
といっても過言ではありません。
数学の関数ミス、英作文のスペルミス、理科の記述ミスなど、小さな失点をいかに減らすかがカギになります。
偏差値55〜63あたりの中堅校の傾向
この層の学校(例:仙台南、仙台向山、泉館山など)は、全体的に昨年から「+1〜2点」の上昇にとどまっています。
一方、宮城野高校(普通科)など、わずかに得点ラインが下がった学校もあります。
このあたりの層には、部活動を続けながら受験に挑む生徒が多く、夏休み明けからの“ラストスパート”で一気に順位を上げるケースが多く見られます。
私立・高専の変化と注意点
私立高校や高専の数字も微細に動いており、特に「東北学院TG総合進学(偏差値60)」などは、コースの再編や入試制度変更の影響を受けています。
こうした学校では、
- 偏差値表に現れない「教育内容」
- 入試制度や推薦制度の有無
- 大学合格実績や学習サポート
といった“中身”が、進路選択において非常に重要です。
偏差値だけで判断せず、必ずオープンスクールや学校説明会に足を運ぶことをおすすめします。
残り半年の学習スケジュール(ロードマップ)
入試までの半年間は、ただ「がんばる」だけでは時間をムダにしてしまいます。
今どんな学習をすべきか、入試本番までに何を仕上げるべきか――
ここでは、入試までの半年を4つの期間に分け、効率よく得点力を高めていくための具体的なロードマップをご紹介します。
【7〜8月】基礎の総復習+弱点の洗い出し
夏休みは「基礎力の底上げ」と「自分の苦手を知る」ことがテーマです。
定期テストや模試での間違いを徹底的に振り返り、土台をしっかり固めましょう。
やること
- 各教科の基本単元を1冊の教材で総復習
- 模試の解き直しノートを作成し、ミスの傾向を記録
- 苦手分野のチェックテストを実施(英作文・関数・理科用語など)
目標
- 模試で自己最高偏差値を更新する
- 「苦手科目」に対する自信を少しでも持てる状態に
【9〜10月】過去問演習&単元別トレーニング
この時期からは、入試本番を意識したトレーニングへ移行します。
ただし最初から「通し」で解くのではなく、「単元ごと」の対策が効果的です。
やること
- 過去問を5年分入手し、出題傾向と形式を把握
- 頻出単元をピックアップし、演習と解き直しを繰り返す
- 英語長文、数学関数・図形、理社の用語問題を集中攻略
目標
- ケアレスミスを半分に減らす
- よく出る単元は“自力で正解できる”状態にする
【11〜12月】本番形式の模擬演習で実戦力強化
いよいよ本番を意識したトレーニングの時期。
時間配分や問題を解く順番など、“戦略面”の力も身につけましょう。
やること
- 50分×5教科の本番模擬を週1回実施
- 時間内に解き切る練習、わからない問題の飛ばし方を体得
- 面接・作文の準備も徐々に始める(推薦予定者)
目標
- 本番形式で安定して合格圏の得点を取る
- 入試への緊張感を自信に変えていく
【1〜2月】最終仕上げ+得点の安定化
本番まであとわずか。今までの学習の成果を“確かな実力”にする時期です。
やること
- 解き直しノートや模試記録の総点検
- 「いつも間違える問題」だけを集めた“苦手リスト”の復習
- 毎日の学習時間を固定し、生活リズムを本番仕様に近づける
目標
- 本番想定点との差を「−5点以内」に収める
- どんな問題が来ても動じない安定感を身につける
偏差値表は“出発点”|志望校の判断にどう活かす?
「偏差値表」は、志望校選びの大きなヒントになりますが、これだけを見て判断するのは危険です。
大切なのは、数字の背景や仕組みを理解し、今の自分の学力や性格、将来の進路と照らし合わせて考えることです。
偏差値は「相対評価」
新みやぎ模試の偏差値は、受験者全体の中での順位を示すものです。
例えば、偏差値60というのは「受験者の上位16%に位置している」という意味であり、「絶対に合格できる」保証ではありません。
- 偏差値60の60%ライン(合格可能性60%)で352点(令和8年度)
- つまり、この点数を下回ると合格率が50%以下になる可能性がある
合格率80%を目指すなら、+20点〜+30点は必要です。
「ボーダー付近」は年によって変動する
偏差値や得点は、年度・学校ごとの受験者の動きや問題の難易度によって毎年微妙に変わります。
令和7年度から令和8年度にかけては、全体的に偏差値と必要得点が2〜4点上昇しており、特に上位校ではその傾向が顕著です。
志望校は「第1志望+安全校+チャレンジ校」で
偏差値表を活用して、次のような3段階で志望校を設定するのがオススメです。
- 第1志望校:今の実力より少し上だが、届きそうな学校(偏差値で−2〜+2)
- 安全校:模試で安定して合格圏に入っている学校(偏差値で−3〜−5)
- チャレンジ校:もう1段階上を狙いたい学校(偏差値で+3〜+5)
これにより、直前までモチベーションを保ちつつ、万が一にも備えられます。
偏差値表はあくまで目安であり、最終的な判断は「自分の今後の努力次第」で変えられるものです。
志望校を決める際には、数字だけでなく「その学校で自分が何をしたいか」という視点も忘れずに持ちましょう。
偏差値に一喜一憂せず、行動で差をつけよう
模試の結果や偏差値は、あくまで「現時点での通過点」です。たとえ今の数字が志望校のボーダーに届いていなかったとしても、ここからの積み上げ方で結果は大きく変わります。
櫻學舎では、これまで多くの生徒たちを見てきた中で、成績が伸びる生徒には共通点があることを実感しています。
「あと○点」を明確に意識して行動している
- 模試で350点→合格には370点必要=あと20点
- この20点を「どの教科で」「どの単元で」伸ばすかを具体的に決めている
「間違い直しノート」を活用している
- 模試やテストで間違えた問題をそのままにせず、「解き直し→理由の整理→再挑戦」を繰り返している
- 自分の“弱点”を客観的に把握できるようになる
“1日単位の目標”を持っている
- 「今日は理科の語句20個を暗記する」
- 「英作文を1問解いて、添削してもらう」など
毎日、確実に前に進む目標を立てて実行している生徒は、受験直前期で一気に伸びます。
受験は、数字の勝負であると同時に、習慣と行動の積み重ねの勝負でもあります。
偏差値の「上下」に気持ちを振り回されず、“いま”できる行動に集中すること。それが、最後の結果につながる一番の近道です。
まとめ
今年と昨年の偏差値表を比べると、点数の変化はわずか数点に見えるかもしれません。
しかし、この“わずか数点”が合否を分ける現実があります。
入試本番では、ケアレスミスを数問減らすだけで結果が変わる。
だからこそ、今の成績に一喜一憂するよりも、「何をすれば届くか」を考え、行動することが最も大切です。
偏差値は、目標に近づくための“地図”のようなもの。
大切なのは、それをどう読み取り、どう進むか。
この夏、秋、そして冬にかけて、「あと何点」「あと何が足りない」を明確にしながら、できることを一つずつ積み重ねていきましょう。
受験は、努力が見えにくく、つらい時期もあります。
ですが、その努力は必ず、受験生としての自信と成長につながっていきます。
自分のペースで、自分の課題としっかり向き合って進んでいきましょう。
皆さんの頑張りを心から応援しています。