こんにちは!櫻學舎の早坂です。
先日授業である生徒さんに英語の解説をしていました。
その生徒さんはとても優秀で、自分ひとりでスラスラと問題を解いていく子だったのですが、中にはちらほらとミスも…。
間違えた問題を分かりやすく解説しようと考えていると、あることに気が付きました。
その生徒さんのミスの多くは「前置詞」を扱った問題だったのです。
文章の他の部分は合っているのに前置詞の単語1つだけが違う、並べ替え問題で前置詞の扱いがわからず文全体がごちゃごちゃになってしまう、などなど。
授業の中では間違えた問題についての解説はしたのですが、
「確かに前置詞って沢山あるし、意味も似てる気がする・・・」「前置詞の使い分けができればバッチリなんだけどなあ」「どうやったら分かりやすく前置詞について解説できるだろう?」
など、頭の中をぐるぐる…。
そこで今回のブログでは「前置詞の意味と使い分け」について解説していこうと思います!★
前置詞の問題が苦手な皆さん、参考にしてみてくださいね。
前置詞とは名詞の前に置いて場所や方向・時など名詞の意味を補う言葉です。
例えば、
I go to school.(私は学校へ行きます。)
この文章では「~(場所)へ」という意味を表す前置詞「to」が「学校」という意味の「school」の前に置かれて、「学校へ」という意味になっています。
このように前置詞は名詞の前に置いて名詞の意味を補う言葉ですが、前置詞には種類が非常に沢山あります。
数が多い上に使い分けの仕方がよく分からないという悩みを抱える人も多いと思いますが、前置詞は「イメージ」を掴むことでグッと頭に入りやすくなります!
今回は特に間違えやすい3つの前置詞を取り上げてみました。
A cat in the pot.(その鍋の中に猫がいます。)《画像:松本経済新聞》
場所や期間を表す前置詞「in」は「~の中で」、「~の中に」といった意味で使われることが多くあります。対象のものが空間の中にあるというイメージで覚えましょう。
I’m in my classroom now.(私は今教室の中に居ます。)
これは、ある建物の中などだけではなく、国や地域などの地名に対しても使うことができます。
I live in Japan.(私は日本に住んでいます。)(私は日本の中に住んでいます。)
流れている時間の中のある一部分の期間を表すときには「in」を使います。
The festival will be held in October.(その祭は10月に開催されます。)
あくまで特定の時間を指すのではなく、ここでは「期間」を指します。
She loves skiing in winter.(彼女は冬にスキーをするのが大好きです。)
A cat on a tatami.(畳の上に猫がいます。)《画像:クアトロの風……》
「on」も「in」と同様に、場所や時間を表す前置詞です。先程の「in」とは違い、「on」は対象のものが面に接しているイメージで覚えましょう。
My book on the desk.(私の本は机の上にあります。)
これは「on」という単語を見たときに一番最初に思いつくであろう、「~の上に」という訳し方ですね。しかし、「on」の訳はそれだけではないので注意が必要です。
I put my favorite photo on the wall.(私は壁にお気に入りの写真を貼りました。)
このように、「壁」という「面」にものが接するときも「on」を用います。
床は先程の「~の上」のイメージと似ているので分かりやすいですが、壁や天井などに接している場合も同様に「on」を用います
つまり、「on」という前置詞は対象のものが何かの上にあるかどうかではなく、対象のものが何かに接しているかがポイントとなります。
「on」は日付や曜日などの特定の時間を表す場合にも用いられます。
Our school festival will be held Saturday.(私達の学園祭は土曜日に開催されます。)
「in」の時に期間を表していたのに対し、「on」は曜日という特定の時間を表しています。
《画像:goma》
「at」も「in」や「on」と同じく場所や時間を表す前置詞ですが、「at」の場合はある1地点のイメージで覚えるとよいでしょう。
皆さんが特に英作文の時に悩む、場所を表す「in」と「at」の違いについて見ていきましょう。
まず一つ目の例文を見てみましょう。
I’m at Sendai station.(私は仙台駅に居ます。)
次にもう一つの例文を見てみましょう。
I’m in Sendai station.(私は仙台駅に居ます。)
使っている前置詞は違うのに、どちらも同じ日本語訳になってしまいますね。
これはいったいどうしてでしょう?
英語では、自分の伝えたい情報によって「in」と「at」のどちらを用いるかを決める場合が多くあります。
”たとえば、友人とある駅で会う約束をしています。友人は遠くからタクシーで向かっている途中、電話をかけてきて「今どこ?」と聞いてきました。自分 はこの駅に唯一あるレストランにいますが、今はレストランの中にいるという情報ではなく、どの位置にいるのかを伝えたいので、in ではなく at を使います。” ―出典:Eigo with Luke
この場合の英文は
I am at the restaurant.(私はレストランに居ます。)
となりますね。続きを見てみましょう。
”そして、友人がレストランの建物の近くに到着し、また電話をかけてきてどこにいるのかを聞いてきたら、今回はレストランの中にいるということを伝えたいので、以下のようになります。” ―出典:Eigo with Luke
この時の英文は
I am in the restaurant.(私はレストラン(の中)に居ます。)
となるわけですね。
このように、場所を表す前置詞は、話し手がその場所を広い「空間」として捉えるか、「ある一点」で捉えるかによって使い方が変わってきます。
『I’m in Sendai.』を『私は仙台(の中)に居ます。』と訳したり、『私はバス停に居ます。』を『I’m at the bus stop.』などと訳すとイメージしやすいですね(^^)
「at」もこれまでの前置詞と同様に時間を表す際に用いられますが、この時も同様にある1点を表すイメージで訳を考えましょう。
決められたある時の一点や時刻、時節は「at」を使って表します。
I get up at 8:00 every morning.(私は毎朝8時に起きます。)
この例文は時刻を表していますね。次の例文はどうでしょう。
I have lunch at noon with my friend.(私は正午に友達と昼食を食べます。)
この例文では「正午」という時の一点を表していますね。
その他にも『at this weekend(今週末に)』や『at Christmas(クリスマスに)』といった表現にも「at」を用います。
いかがだったでしょうか?
今回は特に迷ってしまいがちな3つの前置詞「in」「on」「at」についての説明でした!
それぞれ
「in」…空間の中にいるイメージ
「on」…面と接しているイメージ
「at」…ある1地点のイメージ
でしたね。しっかり覚えて英作文でも使いこなせるようにしましょう(^^)★