こんにちは。たっくん先生です。
今回も実際の大学入試で問われた問題を抜粋しながら実践的に解法を進めていきたいと思います。
少し骨の折れる問題もあるかもしれませんが根気よく英文と向き合っていきましょう。
次の英文を和訳しなさい。
He can hear members of the family coming home before we can hear them and he can tell one person’s footstep from another’s.
新潟大学の入試で出された問題です。
前文の内容で犬についての記述があるので、文頭のHeは「犬」という訳として扱います。
まずは主節のVを捉えます。
主節のVは前に接続詞や関係詞を持たないVになるので、今回の大枠は「He can hear~(犬は~を聞くことができる)」となります。
次に何を聞くことができるのかを考えなければいけません。
文の区切りとしては接続詞の「before」、「and」以下の文章があります。
最初に注目するのは「and」以下の文章です。
接続詞は同じ形を繋ぎますのでand以下の文章を見ることでどの文とどの文を繋いでいるのかを判断できます。
今回はand he can tellとなっているので文頭のHe can hear と並列なわけです。
今回の構造は以下のようになります。
He can hear members of the family coming home before we can hear them (犬は~を聞くことができる)
and (そして)
he can tell one person’s footstep from another’s.(~を分けることもできる)
全体の大枠をつかめたところで次に行きます。
英文を訳す時は前から読んで訳していきます。
He can hear members of the family coming home before we can hear themですが He が S、can hearがVなのでmembers以下を訳していけばt名が理想です。
membersの後のofは「~の」くらいに考えておくと分かりやすいです。
of以下はthe family coming home(帰ってくる家族)となるので、 members of the family coming home(帰ってくる家族のメンバー)となります。
beforeは前文にかかる接続詞なのでcoming home before we can hear them(家族よりも前に家族のメンバーが帰宅するのを聞くことができる)となります。
この時点で前半の部分は訳の完成です。
He can hear members of the family coming home before we can hear them
犬は家族よりも前に家族のメンバーが帰宅するのを聞くことができる
次に後半部分に移ります。
he can tell one person’s footstep from another’s
まずはSVを中心として大枠を捉えます。
he がS、can tellがVですが、ここでイディオムの登場です。
tell A from Bで「AとBを区別する」というイディオムが判別できないとさすがに訳すのは難しいので、日ごろから英単語やイディオム表現にはなれるようにしておきましょう。
したがって、大枠としては以下のようになります。
he can tell (A : one person’s footstep) from (B : another’s).
犬はAとBを分けることができる。
この時点でAとBはそこまで難しくないですね。
A : one person’s footstep(家族の足音)
from
B : another’s.(その他の足音)
ここまでで訳は完成です。
He can hear members of the family coming home before we can hear them and he can tell one person’s footstep from another’s.
犬は家族より前に家族のだれが帰宅するのを聞くことができ、そして家族それぞれの足音とほかの人の足跡を区別することができる。
似た表現があってもだいぶまとまりのある文章になりましたね。
今回の実践のポイントは以下の通りです。
1.接続詞の並列関係を見抜くべし
2.イディオム表現には注意すべし
まずは文法も大枠からとらえて使える知識を増やしていきましょう。