【中学生】理科模試34点からの逆転勉強法|基礎固めと演習で得点力を伸ばす!

勉強する生徒の手元

「理科の模試で30点台だった…」「どこから復習すればいいかわからない」——
そんな悩みを抱える中学生は少なくありません。

理科は一見すると「暗記中心の教科」に思えるかもしれませんが、実際には用語の意味や原理をきちんと理解し、状況に合わせて知識を使いこなす力が求められます。とくに入試問題や模試では、「選択肢の絞り方」「完答問題の対処法」「図やグラフの読み取り」など、総合力が試される場面が多くあります。

今回の記事では、中学生の生徒が実際に模試で34点を取った生徒の事例をもとに、「なぜ点が取れなかったのか」「どう改善すればいいのか」を具体的に解説します。
理科が苦手でも大丈夫。基礎から見直し、確実に力を伸ばすためのステップを一緒に確認していきましょう。

目次

よくある現象:完当問題の「片方ミス」で全滅

模試や入試の理科では、「完答問題」と呼ばれる形式の設問が多く出題されます。これは、「2つの選択肢を選べ」「理由を2つ書け」といったように、両方正解しないと点数がもらえないというものです。

実際に模試で34点だった生徒の解答を見てみると、「2つのうち1つは正しいのに、もう1つが間違っている」というミスが多数見られました。これは非常にもったいない失点であり、「知識の穴」が原因であることがほとんどです。

たとえば、

  • 水の状態変化に関する問題で、「気化」と「凝縮」のどちらかは正しく説明できているのに、もう一方があいまい。
  • 火山の成り立ちについて、「マグマの種類」は合っているが、「噴火の様子」が不正確。

このように、「理解があいまいなまま覚えてしまっている」ことが、完答問題での片方ミスにつながります。

正しい知識を2つ揃えて書けるかどうかが、点数に直結するのが理科の模試や入試の特徴です。
片方ミスは決して「惜しい」だけでは済まされません。“0点扱い”になる完答問題だからこそ、知識の正確さとセットでの理解が求められるのです。

原因分析:どこで間違えた?の“分類”がスタートライン

勉強する生徒

理科の得点が伸び悩む原因を探るとき、「なぜこの問題を間違えたのか?」を丁寧に分析することが第一歩です。ただの「復習」ではなく、間違いの“種類”を見極めることが、改善への近道になります。

間違いの原因は、大きく次の3つに分類できます。

① 知識不足

  • 教科書で扱っている用語や法則をそもそも覚えていない。
  • 問題文に出てくる言葉の意味がわからない。

たとえば、「断熱変化」「光合成の化学式」など、基本的な内容を覚えていなければ、正答はできません。

② 知識の誤解・混同

  • 「わかっているつもり」だった内容を取り違えている。
  • 似た用語を混同している(例:導体と絶縁体、酸化と燃焼など)。

このタイプのミスは、知識が曖昧なまま暗記していることが原因です。

③ 問題文の読み違い・ケアレスミス

  • 質問の意図を取り違えている。
  • 「正しいものを選べ」とあるのに「誤っているもの」を選んでしまった。

このミスは思考力の問題ではなく、集中力や読み取りの精度の問題です。


これらの分類をすることで、自分がどこでつまずきやすいかが見えてきます。たとえば、知識不足が多いならまず教科書の読み込み、ケアレスミスが多いなら演習時のチェック方法を見直すなど、対策が具体的に立てられるようになるのです。

模試のやり直しは、ただ答えを写すだけでは意味がありません。「なぜその答えになったか/なぜ間違えたか」を言葉で説明できるようになることが、真の復習です。

基礎が弱いなら「教科書→学校ワーク」で徹底復習

模試や過去問演習をしてみて「やっぱり理科は苦手だ」と感じる生徒の多くは、基礎知識の土台がまだ固まっていないことが原因です。難しい問題に挑戦する前に、まずは基礎を徹底的に固め直すことが必要です。

まずは「教科書」を読み直す

  • 用語の定義や現象の仕組みを正確に理解する。
  • 図やグラフを飛ばさずにじっくり確認する。
  • 「なぜそうなるのか」を説明できるまで理解することがポイント。

教科書は最も信頼できる基本資料です。演習で間違えた箇所は、必ず教科書に戻って確認しましょう。

次に「学校ワーク」で基礎問題を繰り返す

  • 教科書で学んだ内容をすぐにアウトプットする。
  • 同じ問題を2回、3回と繰り返すことで定着度が大幅に上がる。
  • 特に弱い単元は「基礎問題だけ」に絞って復習してもOK。

学校ワークの基礎問題は、入試問題や模試の正答率の高い問題につながっています。ここを確実に解けるようにすることで、“取りこぼしのない30〜40点”から“安定して60点以上”へステップアップが可能になります。


難問や応用問題に挑戦するのは、基礎が固まってからで十分です。
「教科書で理解 → 学校ワークで演習」というシンプルな流れを徹底することが、理科の点数アップの最短ルートです。

理科は暗記が8割:効率よく覚える方法とは?

勉強する男子生徒

理科というと「計算が苦手だから点が取れない」と思われがちですが、実際には 暗記が得点の大部分を占めています
用語、現象の仕組み、実験の手順や注意点、公式の意味など――基礎知識を正しく覚えていれば、入試や模試の6〜7割は解けると言っても過言ではありません。

ただ丸暗記するのではなく「理解とセット」で覚える

  • 光合成=「二酸化炭素+水→酸素+デンプン」という式だけでなく、なぜ光が必要なのかまで理解する。
  • 電流の法則=公式を覚えるだけでなく、回路図と一緒にイメージする
    → 「用語や式」と「理由やイメージ」を結びつけて覚えることで、忘れにくくなります。

効率的に暗記する工夫

  • カード学習:用語を表に、意味を裏に書き、自分でテスト。
  • まとめノート:図や表を使って「見てすぐわかる」整理。
  • 声に出して覚える:言葉を口に出すことで記憶が定着。
  • 似た言葉を比べて覚える:例)「融解」と「溶解」、「酸化」と「燃焼」など。

暗記は「短時間×反復」がカギ

一度に長時間やるよりも、10分×3回を繰り返したほうが定着率は高くなります。
「寝る前にカードをめくる」「通学時間にノートを読み返す」など、隙間時間を活用すると効率的です。


理科で点数を伸ばすためには、「理解+暗記」の両輪をバランスよく回すことが不可欠です。
知識がしっかり入っていれば、計算問題や実験考察問題でも応用がききます。

問題演習は“量と質”のバランスがカギ】

基礎知識を覚えただけでは、理科の得点は安定しません。実際の入試や模試で問われるのは「知識をどう使うか」だからです。そのために必要なのが、問題演習の量と質を両立させることです。

量をこなすことで「知識の使い方」を身につける

  • 同じ知識でも、問題によって問われ方が変わる。
  • ワークや過去問を繰り返し解くことで、「どう問われても答えられる」状態を作る。
  • まずは演習量をしっかり確保することが大切。

質を意識することで「解き直し」が身になる

  • 間違えた問題を「なぜ間違えたのか」で分類する(知識不足/読み違い/ケアレスミス)。
  • 解答を写すだけで終わりにせず、自分で説明できるまで理解する。
  • 1回の演習を“深く”振り返ることで、次回は同じミスを防げる。

効果的な演習サイクル

  1. 模試・問題集を解く
  2. 間違いを分析する(原因分類)
  3. 類題で解き直す(弱点克服)
  4. 一定期間後に再演習(定着確認)

このサイクルを回すことで、演習の量と質がかみ合い、着実に得点力が積み上がります。

理科は「知識の暗記+演習の繰り返し」で必ず伸びる教科です。
量だけでも質だけでも足りません。両方を意識して取り組むことで、模試の得点は確実に上向いていきます。

まとめ|理科は“戦略的な暗記”と“反復”で伸びる

勉強する女子中学生

理科で得点できない原因は「センスがない」からではありません。多くの場合、基礎知識の定着不足演習の不足が理由です。模試で30点台から抜け出せない生徒でも、正しい方法で学び直せば必ず点数は上がります。

今回紹介したステップを振り返ってみましょう。

  • 完答問題での取りこぼしを防ぐために、知識を正確に理解する
  • 間違えた原因を分類し、弱点ごとに対策を立てる
  • 教科書と学校ワークで基礎を固め直す
  • 暗記は理解と結びつけて効率よく行う
  • 問題演習は量と質を両立させ、反復する

この流れを実践すれば、理科の得点は「なんとなく覚えている状態」から「自信を持って答えられる状態」へと変わっていきます。

理科は、暗記と演習のバランスさえ意識すれば、最も点数が伸びやすい科目です。
基礎をおろそかにせず、繰り返し演習を積み重ねること――それが模試や入試で結果を出すための最短ルートです。

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この記事を書いた人

櫻學舎は仙台市とさいたま市の定額制個別指導塾です。代表は大手個別指導塾で講師として指名・授業数5年連続No.1。東北大・慶應医学部・上智・学習院など、難関校への合格者を多数輩出。教育現場での知見をもとに、より実践的な学習情報をお届けしています。

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